
●野球選手が夢だった!?
——スポーツのチームプレー、そしてコーチングにはコミュニケーションが欠かせません。ラグビー選手として、指導者としてご活躍されてきた平尾さんに、そのあたりを伺いたいと思います。
福田:中学のときにラグビーを始められたそうですが、きっかけを教えてください。
平尾:僕らの年代は野球一辺倒で、僕も家族も野球部に入るものだと思っていました。小学校の卒業文集にも「将来野球選手になるんだ」と書いてあるんです。でも、中学に入学して、実際に入部する前に野球部に見学に行ったら、1年生は球拾いや声出しだけで野球なんてさせてもらえないんですよ。それを見て、他になにかおもろいところはないかなと。もともとちょっとひねくれ者のところもありましたし(笑)。それでラグビー部を見学すると人数がいちばん少なく、顧問の先生も24、5歳で若くてかっこよくてね。
福田:体格がラグビー向きだったんですか?
平尾:背は高かったけどガリガリでした。たんにおもしろそうだなと、入部したんです。そうしたら、他のスポーツにはないおもしろさに気づきました。肉弾戦というか、体がぶつかり合ったり、ボールを持って何歩でも走っていいとか、他では御法度なものがラグビーでは許されるんですよね。
福田:前に投げちゃだめですけどね(笑)。ルールが単純なほうがおもしろい。
平尾:でも、単純なほど戦略性がないと差が出ない。そこにおもしろみ、深みがあるんですよ。





